機能回復修理・レストア

R型のシャッタータイミングについて
Shutter Timing
ミラー用エアダンパー
右写 真の矢印で指しているところがR4sのミラー用エアダンパーです。これ自体はR4〜R7までほぼ同じものが付いています。 このエアダンパーの動きが悪いと、シャッターボタンを押してからシャッターが切れるタイミングが遅くなります。この個体は写 真のようにエアダンパーに油が付着して動きが悪くなっています。カメラをレンズマウント側から見て、ミラーボックス左側にこの部品はあります。ミラーボックスの内壁を剥がして掃除しようとすると、油分を除去するための溶剤がエアダンパー付近に付着して、油分が必要な部品まで油分を無くしてしまいます。調整も付いていますが、汚れた状態では調整でごまかしても意味がありません。シャッタータイミングが遅くなる程度に汚れているとすると、周辺の部品が油切れを起こしている可能性も高く、この症状が出た場合は今回の写 真のようにミラーボックスを外してエアダンパーの掃除と、周辺の部品に注油して調整をする必要があり、ここまで分解するのであれば、オーバーホールを行うのと同じ程度の作業となってしまいます。ですから、実際にはオーバーホールと共に行う作業ということになります。